大学教育再生プログラム(AP) テーマⅠⅡ複合型

APの基本的情報

  • TOP > 
  • 選定校の一覧 > 
  • 徳山工業高等専門学校
       ”安全・安心志向型”複合融合教育コアカリキュラムの構築と教育の質保証への取組

徳山工業高等専門学校
   ”安全・安心志向型”複合融合教育コアカリキュラムの構築と教育の質保証への取組

テーマⅤ「卒業時における質保証の取組の強化」

事業期間:2016年度~2019年度

【取組の概要】

 高等専門学校機構により策定されたモデルコアカリキュラム(MCC)を包含し、地域との強い絆を持つ本校の特色を深め、「技術者としての高い倫理観を涵養する教育を基調として、専門的な技術と高度なリテラシー能力とを併せ持った技術者を養成すること」を目的とした“安全・安心志向型”技術者リテラシー教育プログラム(TCC)を策定する。「学生の主体的な学び」を促進するために学習環境の整備、教員の各種研修会等への参加、その成果の学内研修・勉強会への展開による教員の教育力向上及び「教育力向上評価システム」を構築し、エビデンスに基づいた教育改革を推進する。最終的には、高等専門学校機構で構築している各種システムを総合的に実践・改善・運用することで、各高専で特色のある「人材育成型ディプロマ・サプリメント」を開発し、継続的なキャリア形成が可能な、信頼できる卒業生・修了生の質保証体制を確立する。

【取組のポイント】

➢高等専門学校に策定されたモデルコアカリキュラム(MCC)を包含した形で、本校の特色のある“安全・安心志向型”技術者リテラシー教育プログラム(徳山モデルコアカリキュラム:TCC)の構築
➢高等専門学校機構で構築している各種システムと、本校のキャリア教育支援システム(きゃりPi)との連動による高専版「人材育成型ディプロマサプリメント」の開発
➢ディプロマサプリメントにおける評価項目として、MCCで定められた5つのスキル及び各校で特徴的な2つのスキル(本校では 6.異文化対応力、7.倫理的判断力 を設定)を表現するシステムの構築

【キーワード】
「徳山モデルコアカリキュラム(TCC)」、「人材育成型ディプロマサプリメント」

【人材育成目標】

 本校は、「技術を愛する人物、人々から信頼される人物を育くみ、広く社会の安全と人々の幸福に寄与する」という建学の理念に基づき、以下に示すような人材の育成を目的とする。
〈本 科〉
 情報技術をベースに、それぞれ得意とする複合技術を生かして、技術的課題を解決できる技術者
〈専攻科〉
 情報技術をベースに、それぞれ得意とする複合技術を生かして、設計・開発を行う素養をもつ技術者
 これらの技術者像の策定に際しては、卒業生および修了生の活躍分野が業種・職種ともに多岐にわたっていることを考慮し、多くの技術分野で必須である「情報技術」をベースとしながら、本校開校以来の伝統である「複合技術」を強みとして活躍できる人材を想定している。

【教育上の課題】

 国立高等専門学校機構(以下、高専機構という。)では、高専教育の高度化と質の保証のため、2011年度に高専卒業生が到達すべきモデルコアカリキュラム(試案)(以下、MCCという。)を策定し、各高専への導入を推進している。15歳から唯一の高等教育機関として、早い段階から社会が必要とするコンピテンスを自ら認識し、ポートフォリオ等を活用して課題発見・解決能力を培うキャリア教育を実践している。特に高専教育の質保証に向け、学習管理(LMS)、Webシラバス、到達度試験(CBT)、学生ポートフォリオ、高専ポートレート、教材共有等の各種システム、統合データベース、学生情報統合システムの構築やICT活用等を積極的に展開しつつある。
 本校の地元、周南市は周南コンビナート(各種プラント、鉄道車両、自動車等の企業群)を産業基盤としており、これらは1957年の製油所操業を起源としている。各種企業はインフラの維持・整備や高機能化の努力を継続しているが、ここ数年間にこれらの企業での爆発火災事故も起こっている。
 こうした中、事故、自然災害やテロなどに迅速・的確に対応し、安全・安心な社会構造に貢献できるよう、危機管理に関する基礎的知識や倫理観を専門分野に依らず総合的に持つことやグローバル化への対応が、本校を卒業する技術者に求められている。

【これまでの取組、実績・成果】

 本校では、これまで現代GP「自主自立誘導型キャリア教育システム」(2006~2008年度)による学生一人ひとりのキャリア活動の可視化や「まちなかサテライトを活用した創造教育」(2006~2008年度)による地域と密着した創造教育プログラムの開発と実践などにより、本校が育成すべき人材像を具現化する取組を継続してきた。さらに2015年度からは山口大学COC+「やまぐち未来創生人材育成・定着促進事業」に参画し、地域企業の求めるコンピテンシーに整合した卒業生の地域定着(県内就職率45%へ)を目指している。具体的には、①学生の主体的な「学び」を促すため、グループワークやディベート等へ授業内容の改善、②学生の英語能力向上に向けた到達目標の設定、③学生自ら課題を発見・解決し「ものづくり」に直結したエンジニアリング・デザイン教育のための本科・専攻科一貫の創造系科目の開設などを推進してきた。

【今後の取組の計画】

<取組の計画>
 本取組は、地域との強い絆を持つ本校の特色を深め、「技術者としての高い倫理観を涵養する教育を基調として、専門的な技術と高度なリテラシー能力とを併せもった技術者を養成すること」を目的とし、 “安全・安心志向型”の新しい複合融合教育コアカリキュラム(TCC)を構築する。MCCを包含するこの複合融合教育コアカリキュラムは、本校独自のキャリア教育システムを、本校卒業生・修了生の教育の質を保証できるように発展させ、それを高専機構の学生ポートフォリオと連動させその中で一般化することで、地域産業界に貢献するための安全・安心志向型のディプロマ・サプリメントとして継続的なキャリア形成可能な信頼できる保証体制の構築を加速させることができる。 この質保証システムは、高専機構のKOREDAと連動し、全国の各高専が、それぞれの特色を出しつつ卒業生の質保証体制を構築するためのシステムとして普及することが期待できる。

【本取組における成果と社会へのインパクト】

●キャリア教育システムを、本校卒業生・修了生の教育の質を保証できるように発展させ、それを高専機構の学生ポートフォリオと連動させその中で一般化することで、地域産業界に貢献するための安全・安心志向型のディプロマ・サプリメントとして継続的なキャリア形成可能な信頼できる保証体制の構築を加速させることができる。
●高専機構で構築している各種システムを総合的に実践・改善・運用することで、地域で必要とされるコンピテンス(課題発見、倫理観など)を具体的に保証できるものへと検証し、それらを全国高専へ展開できる。

【本取組の質を保証する仕組み】

 本取組では、地域との強い絆を持ち、全国で唯一の複合学科の高専として設置されている本校の特色を生かし、モデルコアカリキュラム(MCC)をさらに発展させ、地域産業界に貢献するための“安全・安心志向型”技術者育成のためのディプロマ・ポリシーを策定し、これを達成するため、入口から出口まで一貫した教育課程をカリキュラム・ポリシーに則って再構築し、徳山高専コアカリキュラム(TCC)を構築しようとする。高専機構で開発した学生情報統合(教務)システムや学生ポートフォリオ等の「高専の教育改革のための各種情報システム」の本格運用(2019年度)へスムーズに繋がるように、本校独自のキャリア教育システム(きゃりPi)の発展・汎用化を図ることで、ディプロマ・サプリメントとして卒業生・修了生の質を目に見える形で表現・保証する。
 高専機構の学生情報統合(教務)システムと本校のキャリア教育支援システム(きゃりPi)との連携により、求人企業が求めるスキルを表現し、そこを目指して学生が自ら進んでキャリア開発を行うための「人材育成型ディプロマサプリメント」を開発している。このサプリメントでは、卒業後、将来身につけるべきスキルを、それぞれの学生に必要な研修等として表現することにより、卒業後のキャリアにおける自己研鑽を促す。

【概要】

具体的な実施計画における指標 2016年度
(起点)
2017年度
(実績)
2019年度
(目標)
学生の成績評価(GPA平均) 試行 3.00
学生の授業外学修時間[時間数(1週間当たり(時間)] 14.0 20.0
進路決定の割合[%((就職決定者数+進学者数)/卒業者数)] 99.0 100.0 100.0
事業計画に参画する教員の割合[%(参画教員数/在籍教員数)] 8.2 30.0 50.0
質保証に関するFD・SDの参加率[%(参加教職員数/在籍教職員数)] 56.6 85.0 100.0
卒業生追跡調査の実施率[%(調査回答者数/卒業者数)] 12.5 17.4 18.9
「教育に満足している」学生の割合 87.2 70.0 80.0
ティーチング・ポートフォリオ作成率 4.9 20.0 40.0
ルーブリック(到達度評価指標)の設定率 80.0 100.0
学生ポートフォリオの利用率 60.0 100.0