大学教育再生プログラム(AP) テーマⅠⅡ複合型

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       専門職養成における卒業時の質保証の取組の強化

東海大学短期大学部
   専門職養成における卒業時の質保証の取組の強化

テーマⅤ「卒業時における質保証の取組の強化」

事業期間:2016年度~2019年度

【取組の概要】

 本取組では、社会的通用性のある専門職人材育成を行うことを目的とし、以下のプログラムを実施する。①教育形態に応じて「学習成果」修得の到達段階が測定可能な成績評価方法の導入、教員が「学習成果」を客観的に把握し、個々の授業内容をそれに応じて自己修正できる仕組みの導入を通して、ディプロマ・ポリシーとカリキュラム・ポリシーの関係強化を図る。これを受け、②高い学修効果を持つ、現場体験プログラムを積極的に教育課程に組み込むとともに、「面談カウンセリング」の実施を通して、専門職への意欲向上、理解促進を図る。③これら学生の学びを外部に示すため、「ディプロマ・サプリメント」を策定する。④これらの改善を受け、アドミッション・ポリシーを見直し、専門職域に対する理解促進を図る。⑤以上のプログラムに対して、外部人材による適切なアセスメントを実施し、3つのポリシーに基づく一貫した教育課程の構築を目指す。

【取組のポイント】

➢「学習成果」の観点別成績評価方法の導入
➢現場体験プログラムの実施
➢「面談カウンセリング」による学生支援の実施
➢「ディプロマ・サプリメント」の活用
➢既卒者訪問プログラムの実施
➢高校生の保育体験プログラムの実施

【キーワード】
「専門職養成」、「観点別成績評価」、「面談カウンセリング」

【人材育成目標】

 本取組では、専門職域へのアンケート(700件程度)を踏まえて設定された下記の「学習成果」を、人材育成目標としている。

【教育上の課題】

 保育者の新卒就職者の離職率は極めて高く、2年以内に半数以上が離職すると言われている。その理由は様々挙げられるものの、養成段階での資質能力形成にも課題があると言わざるを得ない。本学では、早期離職率は低いものの(1年以内離職率3%程度)、在学時の学業成績優秀者が卒業後専門職として通用しない事案や、退学率の増加(8%)、 専門職就職率の低減(92%)など、専門職への理解と目的形成が十分できていないことが明らかとなっており、適切な資質能力形成に向けて、「学習成果」の可視化とそれに基づいた資質能力を伸長させていく仕組みの導入が不可欠となっている。

【これまでの取組、実績・成果】

<取組> 
  「学習成果」の観点で、シラバス、授業、成績評価、現場体験プログラム、e-ポートフォリオまで、一貫したシステム構築を行い、学生の資質能力形成が常に把握できるようにしている。「学習成果」と紐づけられた成績評価結果は、定期的な「面談カウンセリング」による教員の指導により、修得された「学習成果」の把握、目標の見直しに活用されるとともに、 教員の授業の振返りにも活用される。これらのデータは、e-ポートフォリオに集約され、「ディプロマ・サプリメント」として出力されることで、卒業時の資質能力を可視化することが可能となっている。
○事例1
「面談カウンセリング」
 e-ポートフォリオを活用した「学習成果」観点別の成績評価結果を踏まえた、個々の学生に対する「面談カウンセリング」の実施を通して、学期毎の「学習成果」の修得状況(自己評価)を精緻に把握できるようになるとともに、それらの状況は、教職員間で情報共有されることで、個別的かつ継続的な支援ができるようになっている。

<実績・成果>
・「学習成果」の観点別成績評価により学生の資質能力が適切に捉えられるようになった。
・「学習成果」に応じた授業改善の仕組みが整った。
・現場体験プログラムの実施により資質能力形成が促進された。
・学生の「学習成果」の修得状況を、「ディプロマ・サプリメント」として発行することが可能になった。
・保育体験プログラムにより高校生の専門職理解が進んだ。
・既卒者訪問プログラムにより、「学習成果」修得状況アセスメントができた。(2017年就職者93名中の82名〈88.2%〉実施)

【今後の取組の計画】

<取組の計画>
 システム全体の稼働により、学生全体、学生個々の「学習成果」修得状況が時系列(学期毎)で把握できるようになった。そのため、「面談カウンセリング」の際にはそれに基づいた、履修指導、進路指導を行うことができ、その記録もe-ポートフォリオに集積されるようになった。今後、教員間での情報共有を一層進めていく予定である。また、本学のカリキュラム全体における「学習成果」のバランスも可視化され、カリキュラムマネジメントが可能になったことから、「学習成果」をより適切に身に付けられるよう、授業内容の見直しを行っていく。 
 これまでの分析で、「学習成果」の観点別成績評価(客観評価)と「面談カウンセリング」を踏まえた、学生による「学習成果」修得状況(学生の自己評価)とは、ほぼ同傾向を示しており、それぞれ補完的に活用できることが分かった。「ディプロマ・サプリメント」の設計に関しては、その点に留意し、それらを可視的に捉えられるようした。今後、学生指導および、就職先と連携した「養成-育成モデル」構築の基礎的ツールとして有効に活用する予定である。

【本取組における成果と社会へのインパクト】

●「学習成果」修得状況を着実に反映する成績評価システム
●学生の「学習成果」習得を支援する「面談カウンセリング」
●「ディプロマ・サプリメント」の活用を通して、大学と就職先とによる既卒者連携支援の仕組みの普及が期待される。

【本取組の質を保証する仕組み】

 本取組の成果は、「ディプロマ・サプリメント」(右図)に集約される。 以下のように活用することで、本取組の質保証を推進する。
①「面談カウンセリング」の際の学生の自己評価の根拠資料として活用し、当該学生の資質能力形成の特徴(得意、不得意、バランス)を学生と共有しながら適切な学修指導、支援を行う。
②専門職への就職支援、就職先とのマッチングや「推薦書」「人物調書」作成の根拠資料として活用する。
③卒業後(専門職採用後)の育成支援のための基礎資料として、就職先での活用を推奨する。ただし、本人及び就職先との合意を前提とする。なお、就職後の育成資料としての活用については、外部評価委員(保育園長)からの要望がなされた。

【概要】

具体的な実施計画における指標 2016年度
(起点)
2017年度
(実績)
2019年度
(目標)
ⅰ学生の成績評価[GPA平均] 2.70 2.73 2.90
ⅱ学生の授業外学修時間[時間数(1週間当たり)] 16 17.3 16
ⅲ進路決定の割合[%] 96.3 100 100
ⅳ事業計画に参画する教員の割合[%] 50 100 100
ⅴ質保証に関するFD・SDの参加率[%] 100 100 100
ⅵ卒業生追跡調査の実施率[%] 84.6 88.2 100
ⅶ「大学教育に満足している」学生の割合[全学%] 80.0 91.1 90.0
ⅷ学修ポートフォリオの利用率[全学%] 50.0 100 100
ⅸ学修到達度調査の実施率[%] 100 100 100