大学教育再生プログラム(AP) テーマⅠⅡ複合型

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       卒業時における質保証の取組の強化

山形大学
   卒業時における質保証の取組の強化

テーマⅤ「卒業時における質保証の取組の強化」

事業期間:2016年度~2019年度

【取組の概要】

 山形大学では、従来の教養教育を改め、カリキュラムの構成要素ごとに、目的・目標に応じた科目群で区別する「基盤教育」を2010年4月から展開しており、2017年度からは、3つのポリシーに基づいた全学横断の3年一貫学士課程基盤教育として体系化し学士課程教育を再構築する。本事業では、この新たな基盤教育の到達度を測地するための基盤力テストを開発し、入学時、1年終了時、3年次に実施して、その結果をディプロマ・サプリメントとして提示することを構想している。 加えて、地域の企業、教育委員会、保護者等の多様なステークホルダーによる評価の仕組みを構築するとともに、これまで培ってきたEM-IR、FDネットワーク“つばさ”等の知見を活用することで、卒業時における質保証の仕組みとして完成させるものである。

【取組のポイント】

➢山形大学独自の基盤力テストの実施による直接評価をはじめとした教育指標の評価により教育改善を効果的に遂行
➢ステークホルダー(地域企業・自治体・教育委員会・保護者)によるアドバイザリーボードが大学教育の評価と改善に積極的に関与
➢インターンシップやPBL、フィールドワーク等の実践型・課題解決型授業を通して、学生の主体的・協働的な学びを充実
➢学長主導の教学マネージメントによる全学統合的な3年一貫学士課程基盤教育を実質化し、大学全体の教育パフォーマンスを向上

【キーワード】
「基盤力テスト」、「ディプロマ・サプリメント」、「山形大学アライアンスネットワーク」

【人材育成目標】

 山形大学の学士課程教育では、自立した一人の人間として力強く生き、他者を理解しともに社会を構成していく力を養う。
 そのためには、健全で良識ある市民として生きるための豊かな教養人生をどう生きるべきかという人間理解、自然環境の中で生き、社会の内で他の多くの人々と一体となって成果を創造していくための共生のこころ、修得した高い専門知識を具体的な事例に適用し判断・行動する能力が必要である。
 本学では、初年次の導入段階の教育から目標達成段階の教育に至るまで、明瞭な目的・目標を持った授業科目を、学修の系統性や順次性に配慮して学士課程教育の中に配置する。
 基盤共通教育では、学問の実践に必要な基本的能力と健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識、学びを応用していく上で不可欠な豊かな人間力を身につけさせ、大学での学修及び生涯にわたる学修への基盤となる力を養うことによって、社会に参画し運営していく良識ある市民としての力を育むことを目的として行う。

【教育上の課題】

 これまで、教育の成果測定と評価改善においては、主観的な各種アンケートや各授業でのルーブリック、GP(Grade Point)を学修ポートフォリオ等に集積し、加算的・累積的に評価するディシプリン・ベースドなアプローチを採用してきた。これらは、学生個人の振り返りや授業単体の改善という点で意義があったが、学修成果の社会への提示やIRによる教育効果の評価検証という観点からみると、客観性や定量性、暦年変化の評価や学位プログラム間・大学間での比較といった点で課題がある。
 そこで、これらに加え、DPにより定義された全学及び学位プログラムごとの能力をアセスメント・テストで測定するというアウトカム・ベースドなアプローチの測定軸を設定し「基盤力テスト」を実施する。これにより、本学が先駆的に取り組んできたEM-IRを活用して、入学から卒業までのDPの到達度や各種能力の向上を学生個人レベルだけでなく全学レベルで評価検証できるようになる。

【これまでの取組、実績・成果】

<取組> 
 3つのポリシーに基づく教育活動の実施として、山形大学ディプロマポリシー及び基盤共通教育の教育方針(カリキュラムポリシー)に基づき、それらを具体化するためのアクティブラーニング型授業として導入科目・基幹科目を設定した。
 2016年度に試行した基盤力テストの本格実施として、「学問基盤力テスト」「実践・地域基盤力テスト」「国際基盤力テスト」の3つのテストを2017年4月入学の1年生に実施した。また、卒業後のキャリアと基盤力テストの結果を遅滞なく評価するため、先行して卒業直前の4年生43名に基盤力テストを受講させた。

<実績・成果>
・導入科目「スタートアップセミナー」(必修)では、大学での学びの導入として情報検索・グループワーク・プレゼンテーション・レポート作成の4技能について集中的に学修する内容に改善した。そこで学んだ内容を基幹科目「人間を考える」「山形を考える」(どちらか選択必修)、「山形から考える」(必修)で活用するよう設定した。「山形から考える」は地域型授業として、全1年生の33%の履修生がフィールドワークに参加する内容とした。
・1年生入学当初、2年生進級当初に基盤力テストを実施する体制を整えた。また、卒業直前の4年生43名に、卒業生調査の一環として先行して基盤力テストを実施したことにより、入学時から卒業時までの到達度情報が得られ、評価検証の基盤となった。

【今後の取組の計画】

<取組の計画>
 従来から実施してきた各種アンケートに加えて、基盤力テスト・卒業生調査・企業調査など、IR情報として卒業時の質保証に結びつくデータが出そろうことから、卒業時・卒業後のキャリア形成と入学前、入学当初、各学年における学修履歴や活動記録等の関係を評価検証する。また、これまで実施してきた基盤力テストの結果等を分析し、在学生の学修・生活指導に役立てるとともに、より精度を上げ情報の質を高める項目の開発を行う。
 上記IRのほか、出欠や学修時間といった多次元の情報を統合して評価検証することにより、学位プログラムの教育効果の最大化を行う。

【本取組における成果と社会へのインパクト】

●基盤力テストの各項目と評価内容や手法、山形大学の成績分布などを全国の大学に公開しベンチマークとしての役割を果たす。
●山形大学アライアンスネットワークでは、地域企業・自治体・教育委員会・高校・保護者を含めたステークホルダーで構成された協働的な外部評価体制を構築し、その活動内容や助言内容の公開等を行う。
●在学中・卒業後の到達度やキャリアを追跡することにより、地域や社会で必要とされる人材・活躍する人材を育成するための高等教育の教育・評価・検証・改善のフレームワークを普及する。

【本取組の質を保証する仕組み】

 山形大学は、学長主導の学士課程教育改革としてこれまで、博士課程基盤教育機構設置による教育の全学一貫化、3つのポリシーに基づく教育の体系化と実質化、EM-IRや基盤力テストをはじめとしたアウトカム・ベースドの教育検証と可視化、FD/SD活動の実質化、山形大学アライアンスネットワークをはじめとしたステークホルダーとの協働・評価など、大学教育改革を先導する取組を行ってきた。
 これらの取組の中でも中心としてきたのが、3つのポリシーに基づく教育の体系化と実施である。具体的には、山形大学ディプロマポリシー及び基盤共通教育の教育方針(カリキュラムポリシー)に基づき、それらを具体化するためのアクティブラーニング型授業として導入科目・基幹科目を設定した。
 また、アウトカム・ベースドの教育検証と可視化の一貫として、基盤力テストとして「学問基盤力テスト」「実践・地域基盤力テスト」「国際基盤力テスト」の3つのテストの開発及び実施を行う。この基盤力テストを入学当初、2年進級時、卒業時の3回にわたって実施することにより、客観的、定量的、重層的なデータが得られ、効果的な評価検証を行うことが可能となった。ほかにも、卒業生調査と企業調査を従来の5年サイクルから2年サイクルに短縮して2017年度〜2018年度に実施し、これら調査結果と教育改革・改善の関係を分析する。
 これからも、各取組におけるPDCAサイクルを回し、改革し続ける体制が整っている。
大学アライアンスネットワークをはじめとしたステークホルダーとの協働・評価など、大学教育改革を先導する取組を行ってきた。
 これらの取組の中でも中心としてきたのが、3つのポリシーに基づく教育の体系化と実施である。具体的には、山形大学ディプロマポリシー及び基盤共通教育の教育方針(カリキュラムポリシー)に基づき、それらを具体化するためのアクティブラーニング型授業として導入科目・基幹科目を設定した。
 また、アウトカム・ベースドの教育検証と可視化の一貫として、基盤力テストとして「学問基盤力テスト」「実践・地域基盤力テスト」「国際基盤力テスト」の3つのテストの開発及び実施を行う。この基盤力テストを入学当初、2年進級時、卒業時の3回にわたって実施することにより、客観的、定量的、重層的なデータが得られ、効果的な評価検証を行うことが可能となった。ほかにも、卒業生調査と企業調査を従来の5年サイクルから2年サイクルに短縮して2017年度〜2018年度に実施し、これら調査結果と教育改革・改善の関係を分析する。
 これからも、各取組におけるPDCAサイクルを回し、改革し続ける体制が整っている。

【概要】

具体的な実施計画における指標 2016年度
(起点)
2017年度
(実績)
2019年度
(目標)
学生の授業外学修時間(週) 7時間 16時間 24時間
事業計画に参画する教員の割合 100% 100% 100%
入学満足度肯定的指標(4年次) 81% 77% 90%
1年次キャリア開発科目ののべ履修率 80% 100% 100%
早期インターンシップ参加数 28人 43人 100人
学生の成績評価(GPA) 2.77 2.76 3.00
学修成果等アンケートの実施率 70% 71.8% 90%
基盤力テストの実施率 11% 100% 100%
進路決定の割合 95% 93.8% 98%
就職・進学希望者の進路決定割合 99.7% 10%
質保証に関するFD・SDの参加率 100% 100% 100%
卒業生追跡調査の実施率 7% 9.4% 15%
企業調査の実施率(採用企業) 26.3% 100% 35%
企業調査の実施率(未採用企業) 9.8% 100% 15%
合宿等ワークショップ型FD参加率 67% 82% 100%