大学教育再生プログラム(AP) テーマⅠⅡ複合型

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     学外学修を通じた女性のエンパワーメント:
     ギャップターム導入と自主的な学外学修の展開による教育の質的転換

津田塾大学
 学外学修を通じた女性のエンパワーメント:
 ギャップターム導入と自主的な学外学修の展開による教育の質的転換

テーマⅣ「長期学外学修プログラム(ギャップイヤー)」

事業期間:2015年度~2019年度

【取組の概要】

 本取組は、本学が培った女子リベラルアーツ教育の伝統を2012年の中央教育審議会答申が求める「大学教育の質的転換」に重ね合わせ、留学、インターンシップやボランティア等の学外学修の機会をより多くの学生に与え、それら広義の社会体験活動と学内学修との間のシナジー効果により、学びを通じた女性のエンパワーメント・女性による社会のエンパワーメントのさらなる促進をその目的とする。長期(1か月以上)学外学修の制度化および学年暦(学事暦)の見直し(ギャップターム導入)を軸とする本取組は、女性のエンパワーメントをより強化・加速させ、このような教育環境で育った学生たちは、本学がこれまで社会の様々なセクターに送り出してきた人材同様、卒業後、自立した女性として地域社会・日本社会、ひいては国際社会のエンパワーメントに必ずや寄与するであろう。

【取組のポイント】

➢クォーター制(4ターム制)の導入による学事暦改革
➢学生の自主性を重視した長期学外学修制度の導入
➢学外学修センター新設による支援体制の強化

【キーワード】
「ギャップターム」、「女性のエンパワーメント」、「インデペンデントスタディ」

【人材育成目標】

 津田塾大学は、「女性が真の意味で実力を発揮できる教育を展開する」という創立者津田梅子の想いを継承し、「専門知識と幅広い視野を身につけ、自立して社会に貢献できる” all-roundな女性”を育成する」という建学の精神に根差し、生涯にわたって社会に貢献できる女性を養成している。2017年度には”Tsuda Vision 2030”を策定し、「変革を担う、女性であること」を教育モットーとして掲げた。2017年度に学事暦を全学的に改定し、ギャップタームを設けて学生たちがキャンパスをこえて自主的に学ぶことを推進している。

【教育上の課題】

 これまでも、本学の学生たちは学外で学ぶことに熱心であったが、それはあくまでも学生たちの自発的な努力によるものであり、大学として体系的に支援することはしていなかった。他方、学生に対するアンケート結果では、「ボランティア活動等学外での活動も単位認定してほしい」との要望が挙がっていた。また、多くの学生が海外での学びに関心が高く、できる限り長期にわたって海外で学ぶ時間を確保する必要があった。
 以上の課題を解決するため、抜本的に学事暦を見直し、海外で開講されているサマープログラムに参加ができるよう6月中旬から必修科目を置かないタームを設けると同時に、自主的な学びを推奨する「インデペンデントスタディ」科目、入学直後から将来の進路について考えるための「インターンシップ」科目、社会奉仕を学ぶ「サービスラーニング」科目を設置し、大学として学生たちの自発的な取組を後押しするための体制を整えることとなった。

【これまでの取組、実績・成果】

<取組> 
 これまでの取組は、以下3点にまとめられる。
まず第一に、2017年度から全学的に学事暦を改定し、長期の学外学修が可能となるギャップタームを導入した。第二に,学外学修関連の科目として「インデペンデントスタディ」と「サービスラーニング」を新設し、これまでは官公庁でのインターンシップのみを対象としていた「インターンシップ」科目を改定し、国内外における民間企業やNPOでの就労体験も単位認定の対象とした。科目整備に伴い、事前事後学習や学生たちの成長を測るための指標「学外学修コンパス」も開発し、実習のみにとどまらない体系的な学びのサイクルを構築した。第三に、「学外学修センター」を新設し、学外学修を支援する専門人材を配置し、受け入れ組織との調整や新規プログラムの開発などを行い、多くの学生たちが学外学修に参加できる仕組みを整えた。

<実績・成果>
・4ターム制への完全移行と学外学修制度の整備。南カリフォルニア大学、ユトレヒト大学、ブリティッシュコロンビア大学等の海外大学との連携も推進
・年間250人を超える学生が長短期の学外学修に参加。うち約60人が21か国・地域で学外学修活動を行った。(2017年度)
・学生自らが企画した計画が予想を大幅に上回り、年間72件あった。(2017年度)

【今後の取組の計画】

<取組の計画>
 本事業を契機として学生に浸透した学外学修の活動を、今後以下の視点を持って拡充していく。
1)学内での学びと学外学修の相互作用を強化
 本事業を展開するにあたり、学内での学びとの関連性を「予習としての学外学修」、「補完としての学外学修」、「応用としての学外学修」、「卒業に備えるための学外学修」と四分類したが、今後は各分類を精緻化し、学外学修との関連を深化させるために学内のカリキュラムの改革も検討する。
2)学生の自主的取組の強化と増加
 本事業の実施によって本学学生の自主的な取組に期待できることは明らかになったが、今後学生による自主的な取組が増進されるような仕組みを開発していくと同時に、学外学修未経験者が、今後参加する意欲を持つような仕組みを考案していく。

【本取組における成果と社会へのインパクト】

●学事暦改定が学生の学びに与える好影響の可視化
 学事暦の改定が学生の主体的学びを促進する事例を提示し、日本における学事暦の柔軟化の推進が期待できる
●自立した女性人材の輩出
 卒業後に公的機関、民間企業、非営利組織でリーダーシップを発揮する女性を育成し、女性の地位向上が期待できる
●インターンシップ/PBL研修を通じた学外組織との連携の深化と事例共有
 昨今注目されているインターンシップやPBL(課題解決型学修)の成功事例を共有し、民間企業・大学間連携の促進が期待できる

【本取組の質を保証する仕組み】

 学外学修センターを設置し、専門知識を有する教員を配置することで効果的な学外学修の開発を可能としている。
 また、「学外学修コンパス」を導入し、学生の自己成長の可視化を図り、学内と学外学修の関連性の明確化、事前事後学習での指導を通じて体験にとどまらない体系的な学修プロセスを構築していると同時に、
学生たちの傾向や経年変化を定量的に検証することで、制度の点検や改善が可能となっている。同時に、学外学修センターの取組を評価するための「内部評価」及び「外部評価」を実施し、学内関係者及び学外の有識者から客観的な意見を得ることで、センターによる取組の定期的な検証や改善が図れる環境を整えている。外部評価は本学ウェブサイトで公開している。
http://www.tsuda.ac.jp/education/support/hak1k3000000cuz1.html

【概要】

具体的な実施計画における指標 2015年度
(起点)
2017年度
(実績)
2019年度
(目標)
長期学外学修プログラムに参加する学生の割合 0% 6.9% 25%
学生が企画する活動数 0件 72件 20件