大学教育再生プログラム(AP) テーマⅠⅡ複合型

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     主体的学修者を育成するための転換教育体制の構築:
     クォーター制導入による学事暦の柔軟化と多様な学外学修プログラムの展開

新潟大学
 主体的学修者を育成するための転換教育体制の構築:
 クォーター制導入による学事暦の柔軟化と多様な学外学修プログラムの展開

テーマⅣ「長期学外学修プログラム(ギャップイヤー)」

事業期間:2015年度~2019年度

【取組の概要】

 激変する社会に耐えうる主体的学修者を育成するための転換教育体制を構築するために、本事業を活用して初年次教育改革と学事暦改革を実施する。能動的学修を集中的に実施できる期間として設定する第2クォーター(6週間)において、初年次では長期学外学修科目を含むインテンシブな能動的学修科目の履修を必修化する。長期学外学修科目としては、「ダブルホーム」活動などの新潟大学独自の資産をもとに、学生の主体性や学修への動機づけを高める多様なプログラム群を授業科目(8単位)として開発・設計し、初年次学生の約3割が履修する制度を構築する。それにより、質的・量的に良質な学修を積んだ学生を育成するとともに教職員の学修設計・支援に対する意識転換を促進し、主体的な学修を中心としたカリキュラムへの質的転換を加速する。

【取組のポイント】

➢クォーター制(2学期4ターム制)の導入による学事暦改革と転換教育の充実
➢総合大学の豊富な資源を活用した多様な長期学外学修プログラムの展開
➢全学機構の組織再編と連携教育支援センター新設によるマネジメント体制の強化

【キーワード】
「初年次教育改革」、「学事暦改革(クォーター制)」、「カリキュラム・マネジメント」

【人材育成目標】

 新潟大学では「自律と創生」を全学の理念として掲げ、自律的学修者の育成を目指してきた。2006年度からは人材育成目標を明確化した主専攻プログラム化を推進し、さらに2010年度から学修成果の可視化と学生の自律的な学修を支援するための新潟大学学士力アセスメントシステム(NBAS)の開発・導入を進め、学士課程教育の質保証の実質化にむけた取組を推進している。

【教育上の課題】

 本学の教育に関しては、(1)課題発見の能力、課題解決の能力、総合的な判断力の向上、(2)意欲的に学修に取り組む意識づけの教育の改善、(3)本学が定める教育目標領域の「汎用的能力」や「態度・姿勢」に関する教育体系の整備について課題が指摘されてきた。これらの課題に加え、現今の学生の気質の変化を踏まえれば、初年次で大学での学修への意識を強く方向づける教育の拡充も必要と考えられた。
 以上の課題を解決するためには、汎用的能力を涵養するような授業科目を整備し、充実させる必要があった。そしてその実現のためには、従来の座学中心の教育からの転換を図るための教職員の意識改革及び集中的な学修機会を確保するための学事暦の柔軟化が必要であった。

【これまでの取組、実績・成果】

<取組> 
 大学教育再生の加速に資する学内の体制整備として、以下の3点を実現した。第一に、2017年度から全学的にクォーター制を導入し、短期的に集中的な学修を進めることで、学修効果の向上と留学やインターンシップ等の課外活動への参加への柔軟な設計が可能となった。第二に、創生学部の新設、理学部・工学部・農学部の改組を実現し、初年次教育における長期学外学修や能動的学修に関する授業科目をカリキュラム上に位置づけた。特に、創生学部、工学部(融合領域分野の主専攻プログラム)では、本取組により開発された初年次第2タームにおける長期学外学修を必修化した。第三に、これらの教育改革を踏まえ、教育支援に係る全学的な組織である教育・学生支援機構の再編を行い、「連携教育支援センター」を新設、本取組に係る組織的なマネジメントと支援体制を強化した。
 上述した教育実施・支援体制の充実に伴い、2017年度には多様な長期学外学修科目を展開することができた(履修者数452名。うち1年次275名)。また、テーマIV幹事校として事業中間地点における取組の成果・課題を検証するため、採択校との合同シンポジウム「長期学外学修を通じて何が変わるのか?」を開催した。加えて、本学が主体となった大学間連携の強化を目的として、採択校間における実務的な情報交換の仕組みを構築し、テーマIV採択校合同会議を開催した。

<実績・成果>
・クォーター制の導入による長期学外学修の体制整備
・多様な長期学外学修プログラムの開発・実施
・教育組織改革(学部新設・改組)と連動したカリキュラムへの位置づけ
・長期学外学修を支援するための全学的な組織再編

【今後の取組の計画】

<取組の計画>
 今後は本事業終了後の継続的な発展に向けた取組として、教職員と連携して受入先とのコーディネートを支援する「教育コーチ制度」を拡大し、実施支援体制を強化していく。また、既存の教育組織の枠にとらわれず、広く教員のグループを対象とした教育改革を支援する「新潟大学学長教育助成制度」を整備し、学内のモデルとなる先導的取組を財政的に支援していく。さらに、学生主体のプロジェクト企画を実現する科目の開発・実施を進めていく。
 また、学内外への波及効果を目指す取組として、これまで開発された個々の長期学外学修科目の情報を再整理し、教員集団の資産として学内公開を進める。加えて、組織的な情報発信体制の再編と波及効果の拡大を目指し、学生広報チームの活動を組織化・拡大し、教職員と長期学外学修を履修した学生の協働による高大接続の新規事業化を目指す予定である。

【本取組における成果と社会へのインパクト】

●初年次教育改革による良質な学修を積んだ学生の育成(社会と連携した人材育成モデルの普及)
●全学の教職員の意識転換を促進する教育改革・体制整備
●学外学修の制度設計、実施体制の可視化(公開)
●学生と教職員が協働した広報体制による効果的な情報発信

【本取組の質を保証する仕組み】

 本取組では「教育・学生支援機構」を中心とした全学支援体制のもと、学部及び学外機関と協働して学外学修プログラムを計画・実施している。また、年度ごとに整理している事業報告書を質的・量的両面の客観的なエビデンスとして蓄積し、評価・改善に活用する体制を整備している。
 本取組の評価体制に関しては、全学、学部ごとに自己評価を担当する教員と学外学修先のステークホルダー(自治体・産業界等)を外部委員として委嘱した「AP事業推進協議会」を設置した。本協議会は、「プログラム設計改善」と「外部評価」の2つの役割をもつ。
 「プログラム設計改善」は、取組の形成的評価の役割を有している。本取組では学外との協働的な関係構築のなかで学外学修を開発する必要性が高い。そのため、他大学の先進的取組の調査や学外学修先からの意見収集を進めながら、徹底的な議論を通じたプログラムの設計開発・評価改善を図った。
 「外部評価」は、取組全体の総括的評価の役割を有し、毎年度末に取組全体の年間計画の達成状況やプログラム内容を評価する。早期の取組試行段階から外部評価を行うことで、本格実施に向けた改善点と対策を検討した。外部評価委員は高等教育の専門家及び産業界を代表するメンバーを委員として委嘱し、「大学改革の動向に基づく教育体制の整備(初年次教育改革、学事暦、事業推進体制) 」と「学外学修プログラムの教育的効果と社会的意義」等について外部評価を実施した。
 なお、外部評価を含めた事業報告書及び「AP事業推進協議会」議事録は本学AP事業ウェブサイト(http://www.iess.niigata-u.ac.jp/ap/)で公開し、広く社会へ発信している。

【概要】

具体的な実施計画における指標 2015年度
(起点)
2017年度
(実績)
2019年度
(目標)
長期学外学修プログラムに参加する学生の割合 4.4% 12.7%
学生の授業外学修時間 週18.2時間
(参考値)
週26時間
学生が企画する活動数 0件 0件 5件